至極の時間 寝台特急カシオペア展望室に乗って(2009年11月)
2009年11月に上野⇔北海道間を走る寝台特急カシオペアの展望室に乗車しましたので乗車記をお送りします。
カシオペアは1999年に登場した2階建、全室A寝台という豪華列車です。その他の寝台列車よりも高い料金設定です。羽田空港から新千歳空港間の航空料金よりも高いかもしれない。乗車する人は移動手段のための寝台というよりも列車旅を満喫するという事を目的としている人が多いようです。
いざ寝台特急カシオペアに乗車
16:20上野駅発、翌9:32分札幌駅に到着するカシオペア。出発当日、せっかくすぎるので余裕を持って上野駅で待機していたかったですが、なぜか14:00まで仕事におわれるはめに…。仕事先から直行で15:00過ぎに上野駅に到着。
乗り場である13番線ホームの近くのコンビニで食糧を調達。カシオペア社内には自動販売機がありましたが、なにせ17時間乗る事になるので、事前にペットボトルのお茶などを購入しておくのがおすすめです。
なんだかんだで15:30を過ぎた頃そわそわしながら13番線ホームに向かいます。もうカシオペアホームに入ってるかなとか、もう乗れるかなとか、ドッキリだったらどうしようとか、色々な気持ちが渦巻く。
そして13番線ホーム…
いたーーーーーーーーーーーー!!!
その銀色の車両を見た瞬間駆け出す!荷物を抱えた相方を置きざりにして!!
車両に光る「CASSIOPEIA」の文字!跳ねるように1号車に乗車ッ。1号車にはメゾネットタイプの個室のカシオペアスイートと展望室があります。メゾネットタイプの部屋の前を通り一番奥の展望室へ。部屋に入って荷物を置いたところで車掌さん登場。切符を渡して確認して問題なく乗車手続き完了。ここでようやく一息つきました。
だがしかしこうしてはいられない。社内でくつろぐのは後だ。室内を興味深そうに見回る相方を残してカメラ片手に再びホームへ飛び出す!(興奮しすぎてキャラが変!)
カシオペアといえばこのアングルだよね!
おお…カシオペア…!お前の夢を見たこともあるんだぜ?
行き先札幌になっているのを見ると、今から本当にカシオペアに乗って北海道に行くんだ…青函トンネル走るんだ…という気持ちがフツフツと湧きます。
ところで13番線ホームに設置された待合スペース。その名も五ツ星広場。それは…
堺正章もうなる五ツ星ぶり。以前はテーブルがあったり観葉植物で間仕切りするなどの演出が施されたスペースだったようですが、2009年11月時点ではこんなことに…。どう考えても星5つじゃないだろJKとつっこむ。
ホームでひとしきり写真を撮っているとあっという間に出発間近となったので慌てて部屋に戻りました。舞い上がりすぎてペース配分がまったく出来てない!
寝台特急カシオペア 車内
カシオペア展望室はさながら走るホテルのようです。ツインのベッドとソファー・コートが2枚かけられるぐらいの大きさの衣装掛け・テレビ・シャワー室やトイレなどが付いています。
シャワーは別途6号車と10号車にも設置されていて、ダイニングカーでシャワーチケットを購入すると30分間、使用可能との事でした。
乗車中は寝るのが勿体なくて、ベッドでは仮眠程度しか眠らずに乗車中ほとんどの時間をこのソファーで過ごしました。
テレビにはカーナビのように今走っている場所が地図上に表示されます。テレビのチャンネルはNHKのBSのみです。電波によっては砂嵐になったりするのでテレビとしての機能は期待しないほうがいいかもです。
室内設備のトイレとシャワー。シャワーは18分間お湯が出ます。
ベッドにはもちろん枕も完備。ちょっと固めですが十分な寝心地です。
パジャマ的用途のガウンとアメニティが用意されています。ガウンの胸元にはカシオペアのロゴが…!これ欲しい!
アメニティは持ち帰り可です。ヘアーブラシ・歯ブラシ・カミソリ・洗顔料・シャンプーリンス・ボディーソープなどひと通りそろっています。
出発してしばらくするとサービスのミニバーセットが運ばれてきました。白ワインにウィスキー、ミネラルウォーターと氷。喉から手が出るほどアルコールを摂取したかったですが、酔っぱらってしまうと勿体ないので心を鬼にして遠ざけた。
他にソフトドリンクのオーダーも出来ます。サービス凄いね…。
興奮しきり!旅路
カシオペアの3号車はダイニングカーになっていて、ディナータイム・パブタイム・朝食と3つの時間帯に食事ができます。ディナーの予約は別途事前予約が必要ですが、今回は少しでも長い間展望室に居たかったのでパスしました。
上野駅で買った駅弁を食す。でもなんでカシオペアスペシャル弁当を頼まなかったんだろうと後悔。
そうこうしている内にカシオペアは北へ北へと進みます。あいにくどこまで行っても雨。
手ブレしただけ*1ですごめんなさいごめんなさい。
パブタイムにダイニングを利用したのですが、カシオペアのロゴ入りカップを撮影しようとさんざん悪戦苦闘したのにごらんの成果だったので悔しくて無理やり載せてみました。
パブタイム後は部屋に戻りシャワーを浴びてから0:00頃就寝。起きたら北の大地が待ってるんだなーと冷めやらぬ興奮のなか眠りにつきました。
ED79といっしょ!
電車の揺れを感じながらうつらうつらしていると、停車音が響きました。時間は2時。カーテンを開けるとそこには
ED79が!
青森から函館は、これまで最後尾だった1号車が先頭となりED79は青函トンネルを牽引するために接続されます。これから青函トンネル!
カシオペアから見る夜明け
青森で目が覚めてしまったのでしばらく起きていることに。夜明け前なので暗いことに加えED79に牽引されているので景色は全く見えません。でもテレビナビを見ていると、今どの辺りを走っているのかが分かって楽しかったです!
4:00過ぎに函館にてED79は切り離され、1号車は再び最後尾車両になります。展望風景の復活です。
5:00 明るくなってきました
寝台特急カシオペア 北海道を走る
6:30から朝食が始まります。予約は不要でダイニングの席に空きがあればOKです。6:40分ぐらいに行きましたが既に何組か食事中の人がいました。その後も続々と席は埋まっていき、待っている人もいたので早々に食べて退散。
あともう1・2時間で札幌に着きます。その前に車内を探検する!
いよいよ到着まで1時間を切ったので部屋に戻って来ました。身支度も整えたのであとは部屋でこの景色を名残惜しむのみ。
雪が降っていました。(この頃には名残惜しさでいっぱいで、あまり記憶がない)
9:32 カシオペアは時間通りに札幌駅に到着しました。名残惜しい気持ちを振り払い下車。
寝台特急カシオペアは評判にたがわぬ豪華列車でした。一生のうち一度でもカシオペア展望室に乗れてよかったです。
またいつか機会があったら展望室は無理でも乗ってみたいです。
札幌に着いてからは用事があったのですが、時間の合間に円山動物園と羊ヶ丘展望台に行きました!
⇒シーズンオフすぎる札幌周辺の観光紀行
*1:走行車内で三脚なしで撮るのって難しい…